この想いを君に… −あの場所へ−
私は動揺していた。

そーちゃんにまさかこんな力があったなんて…



「真由」

そーちゃんの冷静な声が頭上から聞こえた。

「…ごめんね」

私は慌てて顔を上げる。

そーちゃんは切なそうに私を見つめている。

「この先、こんな風に話す事がないかもしれないから今、言っておくよ」

私はじっとそーちゃんを見つめた。

「…もし。
もし生まれ変わる事があれば、また真由に会いたい。
また会って、今度は楽しい恋愛をして、結婚をして…
二人ともおじいちゃんおばあちゃんになるまで生きて、そして眠るように死にたい」



突然、何を言い出すかと思えば…



何て事を言うのよ、そーちゃん…
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