この想いを君に… −あの場所へ−
「…波乱な人生だったと自分でも思う。
でも、真由と一緒に過ごし始めてからは幸せな事が多かった」



そーちゃんは真っすぐ私を見つめる。



「もし来世があるならば。
きっとまた拓海にも出会うだろうから真由を手に入れるのは難しいだろう。
けど、それでも俺は真由を手に入れたい…
拓海と縁を切る事になっても…」



まさかそーちゃんからそんな発言が出るとは思わなかった。

私は思わず目頭を押さえた。



「それくらい、真由と過ごせた日々は楽しかったから」



そーちゃんからの最大の賛辞だと思った。



顔を上げられない。

涙で埋もれてしまいそう…
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