この想いを君に… −あの場所へ−
「…可哀相に」

そう言って俺の腕を摩った。

「少し前まではいい筋肉が付いていたのにな」

父さんは本当に悔しそうに唇を噛み締めた。



…そんな表情を見たら、俺は辛いよ。



「総一」

リビングに入ると父さんは

「もし、真由ちゃん達家族に迷惑がかかるなら俺がお前の世話をしようか?」



俺は胸が張り裂けそうだった。



みんなにどれだけの心配や迷惑を掛けるのだろう。



これからもっと酷くなっていくのに…

ますます人の手が掛かって。

考えるだけで辛い。
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