この想いを君に… −あの場所へ−
「はい」

そーちゃんの口を開けさせて食べ物を入れる。

まさかこんなに早く介護に向き合う事になるなんて思いもしなかったな。

親はまだまだぴんぴんしているのに。

…それよりも若い夫が。

こんな事になるなんて。



「真由、ごめん、もういい」

食べる量も明らかに少ない。

食事制限が必要な桜ちゃんよりも少ない。



そーちゃんの事だからこのまま物が食べられなくなったら食事自体を拒否する可能性も十分ある。



私はどうしたらいいんだろう?



日に日に押し潰されそうな自分をどうしていいのか。

苦しくて仕方がない。
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