この想いを君に… −あの場所へ−
「ママ、大丈夫?」

パパが寝入ったのを見計らってあたしはお肌の手入れをしているママに声を掛けた。

「うん、ありがとう」

ママは微笑むけど、その体は限界に近い。

だって、あたし達がいない間、パパと二人家にいて。

トイレをさせたり、その他の世話を全て一人でする。

時々祥太郎のお母さんやお嫁さんが来てくれるけど…

みんなそんなに力がないから大変らしい。



「ちょっと横になってよ!」

あたしは自分の布団を指さすとママに寝転んでもらった。

「少しでも楽になったらいいんだけど」

そう言ってママの腕や背中を押す。



あたしもトレーニングしていてたまにやり過ぎたりするとパパや祥太郎が体を解してくれた、なんて思いながらママの体を解した。
< 282 / 417 >

この作品をシェア

pagetop