この想いを君に… −あの場所へ−
「…何となく」



結婚ってそんなものなの?



私は首を横に振った。

パパは視線を軽くショックに打ちのめされてる智道くんに移すと

「多分、何かと理由をつけて別れさせようとすると思う。
…俺がいなくなれば余計に」

思わず私は智道くんの手を握ってしまった。

智道くんも無意識のうちに私の手を握り返している。

パパの視線が一瞬、そこに落ちたけど、ゆっくりと上げて

「桜の事、頼んだよ。
若い時の恋愛って些細な事でダメになったりするけど…そうならないように祈ってる」
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