この想いを君に… −あの場所へ−
「むっちゃん、ごめん」

ママが起きて眠い目を擦っている。

「いいよ、ママ。そのまま寝てて」

そう言ってパパの体を抱き上げてベッドに寝かせる。

「明日からサーキットに入るのにごめん」

パパはそう言うけど、その言葉は明らかに聞き取りにくくなってて。

その事で心配な事もある。



みんなに色々言われるんじゃないかって。

パパも気にしてるから、もしパパが傷ついたらどうしようって。



レースよりもそっちが心配。
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