この想いを君に… −あの場所へ−

− 光 −

むっちゃんにアドバイスをする総一さんを見て、やっぱり敵わんって思う。

俺やったらあんな風に出来へん。



あの転倒は明らかにむっちゃんの凡ミス。

あってはならん事やのに。

総一さんは怒らなかった。



確かに俺が現役の時も余程の事がないかぎり、俺に考える時間をきっちりと与えてくれた。



やっぱり俺が総一さんに追い付くのは一生無理かもしれんな。





「光」

後ろを振り返ると総一さんが本来なら手招きしたいんやろうけど…

出来なくて首を1回、縦に動かした。
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