この想いを君に… −あの場所へ−
翌日。

そーちゃんは朝早くからサーキットに入った。

予選のスケジュールが割と早い時間から始まるのと、チームのライダーが走行していなくても全てのクラスを見たい、と言った。

「水分不足には気をつけて」

学くんは私にそう言った。

いくらここが東北とはいえ、真夏だし。

今日は雲っていて少し肌寒い。



「真由、あっちに行きたい」

そーちゃんは子供のようにせがんだ。



今、出来る事をしておきたい。



そんな風に思えた。
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