この想いを君に… −あの場所へ−
予選は1周のラップタイムで一番早いものが決勝の順位に繋がる。

予選が始まって1周目は二人とも様子を見ながら走っていた。

数周走ってむっちゃんが本来の力を出しはじめた。

速い!と思ったら今日のベストラップだった。



「睦海、やるなあ…」

そーちゃんは嬉しそうに笑った。



知樹もそれに続くタイムを出すと

「…俺が触りたかったな」

残念そうに呟いた。

知樹の事はそーちゃんが一番知ってる。

もしそーちゃんが病気じゃなかったら…

そーちゃんがマシンを触っていたのにな。
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