この想いを君に… −あの場所へ−
「じゃあ、パパ」

GP125…いや、今はGP3か。

決勝レース寸前、マシンに跨がる前に睦海と知樹は俺の前に来た。

「行ってくるね」

睦海はそう言って自分の拳を俺の甲にコツン、と当てた。

「ちゃんと見ててよ」

知樹は俺の手の平を握って握手した。

「うん、頑張れ」



二人は笑ってピット前に出されたマシンに跨がる。

先に知樹が出て、ゆっくりと睦海が出る。



二人とも、頑張れ!!

後悔のない走行をするんだよ!!
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