この想いを君に… −あの場所へ−
結局、優勝は知樹。



激しく転倒した睦海はどうなったのかこの時点ではわからない。

チーム内は慌ただしく動く。



内心、光も動揺していた。

あんなに激しい転倒をする睦海を今まで見た事がない。



まさか…



最悪の事態が過ぎる。



「まさか…なあ」

祥太郎は思わず呟いた。

早く情報が欲しい。



再びちらっと総一を見ると。

総一は俯いていた。

冷静に…場内アナウンスを待っているように見えて自分なら絶対にそんな風に出来ない、と思った。

子供があんなクラッシュをしたら…

冷静でいられない。
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