この想いを君に… −あの場所へ−
「パパ」

僕は真っすぐパパを見つめた。

「また僕も一緒にツーリング、連れて行ってね?」

「…もちろん」

パパは嬉しそうに笑った。

「またみんなで行こう」

それはまるで、自分自身に言い聞かせているみたいだった。



「今日のライブはどうだった?」

祥ちゃんの声に僕は笑みを浮かべる。

「うん、今日はね…」



それからしばらくは僕の話に付き合ってくれた。
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