この想いを君に… −あの場所へ−
「門真さんは?」

そう言った瞬間、奥から出て来た。

「光、元気か?」

…やっぱり。

門真さんを見るとホッとするのは何年も一緒にいて、信頼関係を築いてきたから、か…

「元気ですよ。門真さんはどうですか?」

「まあまあだよ」

上品な笑みを浮かべて門真さんは俺の肩を叩いた。

「明日、表彰式だろ?その後は?」

「うん、むっちゃんの終業式までお世話になろうかと…」

「そう、ゆっくりしていったらいいよ」

門真さんはそう言うとまた奥の事務所に戻っていった。
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