この想いを君に… −あの場所へ−
「…混乱、してるだろ?」

苦笑いをすると光は

「うん、慌ただしいなあ…」

ピットを羨ましげに見つめながら椅子に座った。

「学校が終われば睦海も知樹も手伝ってくれるから、少しは助かるよ」

「むっちゃん、バイトは?」

俺は視線を書類から光に向けた。

「辞めたよ」

「えー、そうなん?」

光は酷く驚いていた。

「うん、辞めてお店を手伝うって」

…睦海、言ってなかったのか。

「…俺が辞めたから?」

光は自分を責めるように言うから

「まあ、人手不足は否めないけど、光のせいじゃないよ」



俺の、せいだよ。
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