この想いを君に… −あの場所へ−
着いた場所は南港。
光さんは昔、日本に帰って来るとこの辺りにふらりとやって来てバイクで走っていたらしい。
「今は夜間進入禁止の所が多いからな…」
そう言って光さんは車を駐車場に停めた。
海から吹く風が冷たい。
あちこちから潮の香りが漂ってきて、この暗がりの向こうは海だとわかる。
「ちょっと歩こう」
光さんはあたしの手を取って優しく握りしめた。
あたしも軽く握り返す。
ふと、周りを見渡すとあちこちにカップルがいる。
寒いのによく座っていられるな、なんて思いながら歩く。
息は白い。
けど、雪は全く降りそうにない。
12月24日もあと少しで終わる。
光さんは昔、日本に帰って来るとこの辺りにふらりとやって来てバイクで走っていたらしい。
「今は夜間進入禁止の所が多いからな…」
そう言って光さんは車を駐車場に停めた。
海から吹く風が冷たい。
あちこちから潮の香りが漂ってきて、この暗がりの向こうは海だとわかる。
「ちょっと歩こう」
光さんはあたしの手を取って優しく握りしめた。
あたしも軽く握り返す。
ふと、周りを見渡すとあちこちにカップルがいる。
寒いのによく座っていられるな、なんて思いながら歩く。
息は白い。
けど、雪は全く降りそうにない。
12月24日もあと少しで終わる。