意地悪な君と優しい君
ベッドでマンガを読んでいる明日奈に、この男の子の事を聞いた。

「明日奈ーっあのさぁ…この男の子さぁ…何て名前なの?」

明日奈にアルバムを向けて言った。

「どれどれ!?あぁ…裕ちゃんかぁ!!名字は確か…杉川だったかな?」

(杉川…裕っていうんだぁ)

私は写真を見ながら、
心の中で呟いた。

「確か裕ちゃん…〇〇高校だったと思うよ?家この辺だし!!」

同じ高校だったんだ。
知らなかった…
同じクラスの人しか今はまだ覚えきれてない。
でも…同じ高校だったなんて…会えるかな?
そんな事を考えていると…

「美形だよね!!幼稚園の頃、女の子からめちゃめちゃモテてたし!!」

(モテるんだ…そうだよね、格好良いもんね)

「ていうか、格好良いもあるけど…可愛い系な感じだよ!!もしかして、秋。裕ちゃんの事好きなの?」

明日奈に言われて思った。

好き?いや、ありえないよ。会った事ないし、しかも幼稚園の頃のだし…。
でも…会ってみたいと思ってる。会いたいと思ってる。

何なんだろう?
この気持ち…。

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