†夢への対価*右目と眼帯†
桐會は少女の凄いという言葉に驚きながらも、困ったように苦笑する。
「そうですか?私にはお嬢様の方が凄いと思いますよ?部活動にも入ってらっしゃらないのに、たった2,3度深呼吸しただけで、そんなに呼吸が落ち着いてらっしゃるんですから」
凄い体力ですよと付け加えながら笑みをこぼす。
「それでも桐會さんの方が年上でしょう?だから…桐會さんの方が何倍も凄いのです!」
ちょっとムキになって言い返す少女。
そんな姿がほほえましいのか、桐會はまだ笑っている。