†夢への対価*右目と眼帯†
「桐會さん…いえ…桐會。」
自分の祖母がいるのが視界に入ったのか、さっきまで桐會と話していた時の言葉遣いとは違う言葉遣いをしていた。
「私の荷物は私の部屋の前に置いておいてください。私はこれから着物に着替えてから御祖母様の元に向かいますので」
家に帰って来てから着物に着替えることは、木樹家での掟なのであろう。
わかりましたお嬢様と一言少女に言い、桐會は階段を登っていった。
どうやら少女の部屋は2階にあるらしい。
「さて、私も着替えなくては!」
一人気合いを入れ、自分の部屋に続く階段を駆け上がっていく。