†夢への対価*右目と眼帯†
「今日は華道と、茶道なのでそれに似合った着物を着て来なさいとおっしゃっておりました」
「…えっ!?御祖母様は何もどの着物を着て来なさいと指定をなさらなかったのですか?」
少女はひどく驚いているようで、部屋の中を何度も往復している。
「お…落ち着いてください!お嬢様」
いつもは少女がそんなことをしないので驚いているのか口が開いて意識が飛んでいるような顔で見ていた菖蒲が、ようやく意識をとりもどし、止めに入る。
「!!あ…すみません…菖蒲さん…」
少女は自分がしていた事に気付き顔を赤くして、俯いてしまった。