草食系王子に蜜な口づけを
あたしは授業の大半を寝てすごした。
起きると社会の途中。
最悪じゃんか。
結愛の席を見ても結愛はいない。
今頃、生徒会室だろう。
あたしが今朝あんなこと言ったから、遊ばれてんだろうな。
だからあんなやつやめればよかったのに・・・。
「柏原!柏原!!」
「はい?」
「これを解けってなんべん言わせりゃわかるんだ!?」
社会の先生があたしにキレる。
あたしあたってたわけね。
「それとも解けないのか〜!?」
あたしは先生の言葉を無視して席を立ち上がり、黒板の前に立つ。
「・・・なんだ。こんな問題か」
あたしはチョークを持ち、黒板に答えを書いていく。
カツ、カツと言う音が静かな教室に響く。