草食系王子に蜜な口づけを
3→王子様の唇。
ピピピという電子音で目が覚める。
昨日はいろいろあったからな・・・。
手繋いだり。
まぁ、嬉しかったけどね。
誰にも見られてなかったことが奇跡だ。
あたしは時計に目をやる。
5時24分・・・。
早くおきすぎたか。
とりあえず支度をはじめる。
大好きな音楽を大音量でかける。
あたしの部屋は音楽好きの親がいつでも音楽が聞けるようにと防音にした。
だから5時でも大音量で聞くことができる。
そして支度が終わったのは6時。
いつもなら陸がくる時間だけど、こないってことは寝坊だ。
陸んちはあたしの家の通りを一本こえたところ。
「はぁ、向かえにいくか。」
あたしは部屋から出て階段を下りていく。
そして茶色の玄関の扉を開ける。