草食系王子に蜜な口づけを
「別にそらしてなんか・・・」
あたしは陸のほうに顔をむけながら視線をはずした。
その時陸の手に力がはいった。
いつになく強い力に手首が痛む。
『ほら。そらしてるじゃん。』
そう言ってあたしの目をじっと見る陸。
あたしは視線を陸にぶつけた。
「陸・・・んっ」
あたしが名前を呼んだ時、唇に陸のキスがふってきた。
すぐに離れた唇は熱く熱をもってた。
『ご、ごごごごめんなさいっ!』
陸は真っ赤になりながら謝ってる。
なにがおこったわけ?
『怒んないでください!!』
陸は頭の上で手を合わせてなんども謝ってた。
あたしは陸のあまりの必死っぷりに笑ってしまった。
陸はあわてながら半泣きしてた。