草食系王子に蜜な口づけを
あたしは陸の目線にあわせる。
「あたしが陸と登校したくてしてるんだから気にしないでよ!」
あたしは陸の頭をポンポンと優しく触る。
陸は泣くのもおさまり笑顔をみせた。
『ありがと。彩乃!』
陸は腕で目のあたりをごしっとふくと笑ってさっきと変わらないように話出した。
やっぱ陸の笑顔が一番好きだな。
あたしもつられて笑顔になっちゃうから。
『彩乃はいろーんなもので一番なにが好き?』
陸の急な質問に戸惑う。
陸の笑顔だけど・・・。
言えないよな・・・。
「陸は?」
あたしが逆に質問を返すと陸はにっこり微笑んだ。
『僕は、彩乃の笑顔が一番好き!』
あたしは陸の無邪気さにまた胸が締め付けられる。
陸はどういう意味で言ってんだろな・・・。
もしそれが恋愛感情ならいいな・・・・。