お嬢様の執事は元王子!?
「「初めまして、お嬢様」」

「・・・っ!?」

な、何!?

「私、お嬢様の執事でございます。伊納 和也(いのう かずや)と申します」

「は、はぁ・・・」

和也と名乗る私と同い年位の青年が深々と頭を下げる。

「ほら、お前も挨拶しないかっ!」

「・・・チッ、何で俺が」

チッ!?
いきなり舌打ちですか!?

「お前はもぅボンボンじゃねーんだよ!!いい加減少しは自覚しろ!」

「あ、あのぅ・・・」

「すみません、お嬢様。この生意気な奴は雄飛 貴羅(ゆうひ たから)と申しまして、1ヶ月前まで大企業の御曹司だったので・・・まだ慣れていないですが、大目に見てやってください」

「いえ、全然気にしませんから」

御曹司だったのにどうして執事なんか・・・。
もしかして事業が失敗したとかかなぁ・・・。

「ほら、お嬢様も許してくださるって。謝罪しろ」

「・・・すみませんでしたぁ~」

気だるそうなのが気にかかるけど・・・

って・・・うん?
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