記された日々
スピーカーから流れる校歌、CDで流してたらしく、もう曲のなかにどこかの少年少女の声が入っていて、唄う意味ないなぁ…現に誰も唄ってないし。
                                                                        
俺が恥ずかしくなったよ、貸した意味ないじゃんって、それでも君は歌詞を見続けてて繰り返し唄う部分は口を動かしていたね。
                                                                        
そんな君に僕は愛くるしさを感じたよ、あぁこの子はいい子だなぁ、きっといきなり知らない人に困ってるんです助けてくださいって言われたら疑わずに悩んでくれたりするんだろうなぁって。
                                                                        
曲も終わってしまい、着席する間際にまた君はありがとうございます。って言ってくれたね、俺は嬉しかったけど態度とは逆に『いや別に』って天の邪鬼に返事をしてしまった…
                                                                        
俺のバカ、もっといい返事があるじゃないか、とか思いながら席についた。
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