ガンバレ ヒカル!!
それから数分して……。
「そろそろ部屋戻るか」
「そうですね」
廉さんが歩く少し後ろを歩くアタシ。
夏の海での事を思い出した。
Tシャツの裾を引っ張るアタシの手を握ってくれた廉さんの大きな手。
今はあの時みたいに手は繋いでくれないけど、でもいいんだ。
廉さんがこうして2人で話す時間を作ってくれたから。
「じゃあな。ちゃんと布団被って寝ろよ」
「わかってますよ。おやすみなさい」
「おやすみ」
廉さんはアタシが泊まる部屋の2つ奥の部屋。
お互い扉の前に立ち、部屋に入るのを確認しながら部屋に入った。
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