ガンバレ ヒカル!!

お店に着いたようで、廉さんは駐車場を見渡していた。



「アイツらまだだな。ちょっとここで待つか」



言ってシートベルトを外し、少し椅子を倒した。



「廉さん、はい」


「あ?」


「手、出してください」



廉さんの手のひらにそっと置いた。



「こんぺいとう?」


「いつも運転してもらってるお礼です」


「なんとも可愛い礼だな」



手のひらに乗っていたこんぺいとうを、口の中に含んだ。



「懐かしい味だな。にしても、あめぇ…」


「砂糖の塊ですから」



甘い味覚と共に、2人の表情も柔らかく緩んだ。




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