ガンバレ ヒカル!!

かなり申し訳ない気持ちになる。



せっかく来たからには思いっきり滑りたいだろうし。



「廉さん、隼人さんたちと滑ってきていいですよ?」



アタシに向けられた廉さんの表情は、ちょっぴり怖かった。



「お前バカ?」


「バカって……」


「お前はどうすんだよ」


「みんなが滑ってくるの、下から見てます」


「だからバカなんだよ。海での事、忘れたのか?」



あぁ……。確かナンパされて連れてかれそうになったんだっけ。



「俺と一緒にいればいいんだよ。もう隼人たちもいねぇし」



辺りを見渡すと、確かに雪菜さんと隼人さんはもういなかった。



「……すいません」


「何で謝るんだよ」


「アタシのせいで廉さん滑れないから……」


「お前が気にする程の事じゃねぇよ。行くぞ」



トボトボと廉さんの後を着いていった。




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