ガンバレ ヒカル!!
何回滑っただろうか。
まだアタシの体には廉さんの温もりが残ってる。
今は座って上から滑ってくる人たちを眺めていた。
「あれ隼人たちじゃね?」
並んでカッコよく滑ってきた2人がゴーグルを外すと、確かに雪菜さんたちだった。
さほど遠くない場所だったためか、大きく手を振るとアタシたちに気付いてこっちに来てくれた。
「途中で2人見つけたんだよね。アタシも明日ソリしたぁい。ヒカルちゃん、一緒に滑ろうね」
「雪菜さん、カッコよかったですよ。隼人さんも」
「ありがとう。そろそろホテル戻る?もう薄暗くなってきたし」
「そうだな」
ソリを戻して、ホテルのフロントで廉さんの板と部屋の鍵をもらった。
.