ガンバレ ヒカル!!
ありえない…。
うん。普通にありえないよ…。
殆どの人ならここで彼氏を叩き起こして怒るよね?
でも仕事帰りの今のアタシにはそんな気力もなかった。
込み上げてくる涙をぐっと我慢し、健ちゃんの部屋を後にした。
自分のアパートまでの道のりを1人でとぼとぼと歩く。
ここでやっと涙を流せた。
この時アタシは、向かいから歩いてくる人に気付いていなかった。
相手の顔がようやく分かる頃、前方から声をかけられた。
「見習い?」
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