ガンバレ ヒカル!!

俯き加減で歩いていたけど顔を見なくても誰だかわかる声。



目を擦るふりをして、涙を拭った。



「廉さん!最近よく会いますね」



不自然な程のとびっきりの笑顔で答えた。



「こんな時間に1人か?」



やっぱりお店にいる時とは全然違う接し方。



なんかずるいよね。



「まぁ…。ってか、廉さんこそ1人じゃないですか」


「あ?俺はいいんだよ。女の子がこんな時間を1人でうろうろすんなっつってんの!」


「すいません…」


「お前、謝んの得意な」


「それは廉さんのせいだと…」


「あっ、そっか」



ニカッと笑った廉さん。



益々、ずるいと思っちゃうよ。




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