ガンバレ ヒカル!!
「真山!何だよこれは!」
勤務中、先に休憩に入ってたアタシの所に、廉さんが怒鳴りながらやってきた。
手に持ってたのはカラー剤を入れる容器。
「色、間違ってんじゃねぇか!」
「す、すいません!すぐに謝りに」
「もういい!早く気付いたからよかったものの。こんなミスするぐらいならもう辞めろ!」
バタンっとドアを勢いよく閉めて、フロアへと戻っていった。
アタシは全身の気が抜けたかのように、ストンとイスに座った。
なんであんなミス…。
自分では気付いていないけど、きっと健ちゃんとの事だ。
仕事中は思い出さないようにしてるのに、知らないうちに行動に出てる。
私情を仕事場に持ち込むなんて、アタシ最低だ。
それにミスをした事を健ちゃんのせいにしてしまってる自分も嫌。
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