ガンバレ ヒカル!!
アタシにとって廉さんは職場の先輩だけど、今の廉さんはなんか頼れるお兄ちゃんみたい。
「真山、まだ21かぁ。これから楽しい事いっぱいあるぞ」
タバコの煙を吹きながら、こっちを見た。
「ですよね。でも、当分はそんな気にはなれないみたいです」
少し酔っているせいか、このまま廉さんに健ちゃんとの事を話してしまいそう。
「だからそんな顔すんなって。最近多いぞ。その顔」
「もし今日廉さんが一緒にいてくれなかったら、アタシどうしていたんでしょうね」
そう言ったアタシに向けられた廉さんの表情は、なんだか寂しげだった。
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