茜色―菜の花畑―






無事入学式も終わり、教室での話も終わった。

茜とは学科も一緒だった。
嬉しすぎて話を聞くどころじゃなかった。




帰りは本を借りに図書館へ行こうとしていると



『憂菜、待って!』


「へ?」



あまりに突然で変な声が出た。



『あは、変な声ー。笑』


「ほ…ほっといてよ///」


『…あれ?顔赤いよ?』




バレた!!!




「赤くなんかないよ!もうあたし行くからね!」


『あ、俺も一緒に行く。』



そう言った茜が隣に来たかと思うと、何を思ったかいきなり手を繋いできた。




「て!!」


『いいじゃん。』



にこっと笑って言われた。

どうやらあたしは茜の笑顔に弱いらしい…





気が付けば図書館に着いていた。

心の中でずっと、てーー!!と叫んでいたから実際のことを言うと図書館なんて頭の中にはなかった。




(茜こんな感じだったっけ?…てかあれか、自覚無しの行動か)




ちょっと寂しい気持ちになりながらも、そうだよと自分に言い聞かせた。






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