運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「・・・」
「女の先生を呼んで、身体検査してもらってもいいんだぞ。」
マイは、ポケットの中からタバコを取り出す。
「・・・海堂・・・お前が・・・」
先生が何か言おうとした瞬間、コウが割り込んだ。
「あれ?ばれちゃいました。うまくだませたと思ったのに。・・・もうちょっとうまく隠せよ。」
最後の言葉は、マイに投げかける。
「・・・これは、山下のタバコか?」
「当然。」
堂々と胸を張って言い切るコウ。
「そうか。それじゃ、職員室に来い。」
先生とコウは、一緒に屋上を出て行った。
マイは、コウの行動を呆然と見ていただけだった。