運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「・・・・どっちでも一緒ですよ・・・ジンさん・・・」
コウは、苦笑いを浮かべ、ジュンは、呆然とした表情でジンを見ていた。
「大丈夫なのか・・・この人?」
ジュンが、不安そうにコウの耳元でつぶやく。
「・・・・大丈夫さ、見てろよ。」
コウは、自信満々でジュンに答えた。
「お前ら、紅蓮の奴らだな。」
ジンが、紅蓮のメンバー7人を見回して声をかける。
「ああ、・・・・お前、蒼炎の・・・」
先ほどとは違い、どこか落ち着かない様子で答える紅蓮のメンバー達。
「知ってるなら、話は早いな。蒼炎第2代目総長、神崎ジンが、この喧嘩買ってやる!」
ジンが、低く響く声で叫ぶ。
紅蓮のメンバーは、お互いに顔を見合わせて、動けないでいた。
「かかって来ないのか?・・・・だったら、俺から行かせてもらうぞ。」
ジンは、そういうや否や、問答無用で紅蓮のメンバー達に殴りかかった。
「おい、コウ!俺達も助けに行かないと!」
ジンの様子を見て、ジュンが、コウに言った。