運命の歯車-不思議の国のアイツ-
アヤに対する愛情の欠片のない傲慢な料理。
アヤは、苦痛を覚えながら、その料理を我慢して食べた。
苦痛な食事が終わり、やっとアヤの父親が、アヤを呼び出した本題を切り出した。
「ところでアヤ、来週の日曜日、予定は入ってるのか?」
(急に何?)
アヤは、父親の突然の問いに戸惑ったが、別に嘘をつく必要もないと思い、本当のことを言った。
「まだ、特に予定はありませんけど・・・」
「そうか、それはよかった。その日の予定は、入れないでおいてくれ。」
笑顔の父親。
「何かあるのですか?」
笑顔の父親に不安をかられて、尋ねるアヤ。
「ああ、アヤの結婚相手との食事会があるんだよ。」
さも当然のことのように言う父親。
「・・・・・私の結婚相手?」
父親の言っていることの意味が理解できないアヤ。
戸惑った表情のまま、聞き返した。