運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「こ、こんばんは。初めまして、マイさんの同級生の二階堂マサヤっていいます。」
マサヤは、マイの父親の目の前で直立不動のまま挨拶した。
「こんばんは、二階堂くん。わざわざ、マイを送ってくれてありがとう。」
マイの父親は、マサヤが想像したよりも、優しい声でマサヤに話しかけた。
「それより、お父さん、家の前でどうしたの?」
マイが、横から口を挟んできた。
「いや、マイが帰ってくるのが遅いからな・・・・」
マイの父親は、少し恥ずかしそうに頭をかく。
「遅いって、まだ、7時にもなってないよ?」
マイが、呆れた様子で父親を見た。
「いや、確かにそうなんだけどな・・・」
マイの父親は、マイに見つめられて困った様子。