運命の歯車-不思議の国のアイツ-
マイの家から100メートル程度離れてから、マサヤは立ち止まり、深呼吸をした。
「緊張した~・・・いきなりだもんな・・・」
マサヤは、夜道で独り言をこぼす。
「マサヤ、なかなかの緊張ぶりだったな。」
後ろから急に声を掛けられ、驚くマサヤ。
振り返ると、そこには、再び、コウが立っていた。
「・・・・何でお前が、そこに立ってるんだよ。」
マサヤが、呆れたような表情でコウを見た。
「決まってるだろ。マサヤが、うまくいくか、距離をとって見てたんだよ。」
にやけた表情のコウ。
「・・・・・・趣味悪いな、コウ。」
侮蔑を込めた目でコウを見るマサヤ。