運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「何だよ、その目は。俺の友を思う気持ちが、俺に行動させたんだよ。友情だよ、友情。」
コウは、真剣な顔をして言ってはいるが、明らかに目は笑っていた。
「・・・・・・・・・・嘘くさいな、コウ。」
冷めた目でコウを見るマサヤ。
「嘘なわけないだろ!!・・・・・ところで、告白はしたのか?」
「嘘じゃねぇ~か!!単なる興味本位だろ、コウ!!」
「ばれたか。」
コウは、怒るマサヤから距離をとった。
「まったく・・・・・・ところで、何で俺がマイちゃん好きって知ってんだよ、コウ?」
マサヤは、少し落ち着きを取り戻して、顔を微妙に赤く染めながら尋ねた。
「大丈夫か、マサヤ?お前の行動見てれば、馬鹿でも気づくぞ?」
今さらなことを聞くマサヤに呆れた表情になるコウ。
「・・・・俺、そんなにわかりやすいか?」
マサヤは、困った様な表情に変わる。
「・・・・多分、気づいてないと思ってるのマサヤ本人だけだと思うぞ?」
コウの言葉にマサヤの表情が、さらに困ったような表情になった。