運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「・・・・マイちゃんも気づいてるのかな?」
「・・・・あれで気づかないようだと相当の鈍感だと思うけど・・・・海堂って結構、鈍感だからな・・・」
コウが、笑いながら答えた。
「はぁ~・・・気づかれてんのなら、最悪だな、俺。」
落ち込むマサヤ。
「何でだよ?どうせ、告白するつもりだったんだろ。別に相手にわかっても同じじゃないのか?」
「そういうもんじゃないだろ、コウ。・・・まったく、彼女いない奴は、これだからな・・・・」
コウを馬鹿にした言葉を吐くマサヤ。
「悪かったな・・・・・ってちょっと待てよ。彼女いないのは、マサヤも同じだろ。」
マサヤの言葉に怒りをあらわにするコウ。
「俺は、好きな人がいるから、いいんだよ。」
なぜか自信を持って言い切るマサヤ。
「・・・・それでいいなら、俺だって、好きな人くらいいるさ。」
マサヤに対抗して、胸を張って言い切るコウ。
しかし、言った後で、コウは後悔した。