運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「な、何でだよ?わけわかんねぇ~だろ?」
マイが、今まで見たことがないような表情をしているリョウ。
当然のことながら、マイは、口を挟めない。
「理由なんてないわ。強いて言えば、飽きたの。」
マイは、アヤの言葉が、微妙に震えているのに気づいた。
そして、アヤが、右手の手のひらを強く握りしめていることも。
「・・・なんだよ、飽きたって・・・・意味わかんねぇ~よ!!」
興奮してアヤに詰め寄るリョウ。
リョウが、アヤの肩を両手で強く掴む。
「・・・痛いわ。離してよ!」
アヤは、アヤの肩を強く掴んでいたリョウの両手を叩き落す。
そして、そのまま、屋上から出て行った。
リョウは、その場を動けないでいた。