運命の歯車-不思議の国のアイツ-
帰り道にある公園は、公園の真ん中を広い歩道が通っているほど広い公園だった。
木々も多く、早朝や夕方は、犬の散歩をする人も結構見かける。
ただ、その広さや木々が多く、死角が多いだけあって、夜は、治安が悪いと噂になる公園だ。
その公園のベンチにマイとマサヤとコウが、腰を下ろした。
「で、何があったんだ?」
コウが、真剣な表情でマイを見つめる。
「うん、あのね・・・・・・」
マイは、屋上でアヤに聞いた話とアヤが、リョウに別れを告げた話をコウとマサヤに説明した。
「・・・・・・」
マイが、話し終わっても、しばらくは、コウもマサヤも無言のままだった。
夕方の公園の少し肌寒い風が、三人の間を吹き抜けていく。
「・・・・・・・難しい問題だな。」
やっとのことでマサヤが、言葉を発した。