運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「・・・・そうだな。・・・・確かに難しいな。」
コウもマサヤに同意する。
「そうなの。だから、私もなんて言葉を掛けたらいいのかわからなくて。」
マイもため息をつきながら言った。
「でも、今どき、政略結婚って・・・・想像つかないよな。」
マサヤが、コウを見る。
「ああ、ただ・・・・・」
コウは、言いかけてやめた。
「何だよ、コウ?言いかけてやめるなんて気持ち悪いだろ。言いたいことあるなら言えよ。」
マサヤとマイが、コウを見つめる。
「いや、別に言いかけてやめたわけじゃないけど・・・・リョウらしくないと思ってさ。」
コウは、マサヤとマイの方は、見ないで、ベンチに座って、前を見つめたままで言った。
「何が織田くんらしくないの?」
マイが、コウの言う意味がわからずに尋ねる。