運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「あっ、ジンくんのバイクの音だ。」
うれしそうな表情になるアユミ。
コウが、マサヤを見ると、少し緊張した表情になっていた。
ジンの乗ったバイクは、もの凄い勢いで公園の中にまで突っ込んできた。
そして、アユミの座っているベンチの前で急ブレーキで止まるバイク。
「大丈夫か、アユミ?何があったんだよ?」
ジンは、もの凄い焦った表情でバイクから降りて、アユミに話しかけた。
「これ、私のジンくん、よろしくね。」
そんな焦っているジンを置いておいて、マイとマサヤにジンの紹介をするアユミ。
「は、初めまして、二階堂マサヤって言います。」
「わ、私は、海堂マイです。」
状況の理解できてないジンに挨拶をするマサヤとマイ。
「えっ、あっ、俺、神崎ジンだ。よろしくな。」
ジンも条件反射で挨拶を返す。
「それじゃ、ジンくん、挨拶も終わったことだし、マイちゃんに謝って。」
「謝る?何の事だよ?」
アユミの言葉に困惑するジン。