運命の歯車-不思議の国のアイツ-
第5節:マイとマサヤ、そして、コウとリョウ
マサヤとマイは、日の暮れた道を並んで歩いていた。
以前ほど、マイと話すのに、それほど緊張しなくなったマサヤ。
静寂を挟むことなく、話を繋いでいく。
「マサヤくんって意外と面白いよね。」
マイが、マサヤの話に笑いながら、言った。
「意外ってどういうこと?」
マサヤが、わざとらしく怒ったような態度をする。
「えっ、悪い意味じゃなくて、マサヤくんって、ほら、話す前は、勉強がもの凄く出来るってイメージだけだったから。」
マイは、少し苦笑いを浮かべて答えた。
「何だよ、それ?勉強が出来ると面白くなさそうっていうのかよ?」
マサヤの、はぶてた様な行動。
「だから、意外に面白くてよかったって意味。」
マイが、少し顔を赤くしながら言った。
「・・・・・本当?・・・・そういう意味だったら・・・・うれしいな。」
マサヤが、マイの言葉にうれしそうにつぶやく。
それから、しばらく、マイとマサヤの間に静寂が続いた。