運命の歯車-不思議の国のアイツ-
コウが、リョウに電話して30分程してから、リョウが、体育館裏に現れた。
「遅いよ、リョウ。」
リョウに声を掛けるコウ。
「・・・・・アヤは、どこだよ?」
コウには、目もくれず、周辺を見渡して、アヤの姿を探すリョウ。
しかし、当然、いるわけのないアヤの姿が見つかるはずはなかった。
「何のことだよ?」
とぼけるコウ。
そのコウの顔は、笑っていた。
「・・・・・・嘘かよ。」
リョウは、それだけ言うと、すぐに帰ろうとする。
「おいおい、お前、本当にリョウか?」
帰ろうとしたリョウにコウが、声を掛けた。
その声に、足を止めて振り返るリョウ。