運命の歯車-不思議の国のアイツ-
第7節:コウとマイ
放課後の教室でひとりイスに座っているコウ。
物憂げな表情で窓の外を眺めていた。
「・・・山下くん。」
コウは、急に呼ばれて、教室の入り口の方へ振り返ると、そこには、マイが、ひとりで立っていた。
「よお、海堂。ひとりか?」
コウが、爽やかに笑いながら、マイを見た。
「・・・うん。入ってもいい?」
教室の入り口で立っているマイ。
別に他の教室に入ってはいけないという校則はないけど、念のために、コウに確認した。
「いいけど・・・何か用か?」
コウは、優しい笑みを浮かべたまま、マイに尋ねた。
「うん・・・・・・」
マイは、教室に入り、コウの隣の席に座った。