運命の歯車-不思議の国のアイツ-


「・・・・・私、あんなことお願いしてよかったのかな?」



マイは、心配そうな表情になり、コウを見た。



「あんなことって?」



「ジンさんに私の復讐お願いしたみたいで・・・・だって、ジンさん、もうすぐ、子供できるんでしょ?もし、何かあったら・・・」



マイは、アユミの気持ちを思うといたたまれなくなった。



「・・・・海堂、別に紅蓮、恨んでないのか?」



コウが、真面目な表情で尋ねる。



「えっ・・・・・・・・恨んでないわけないよ・・・・私の大事なお母さん・・殺されちゃったんだから。・・・・でも、だからって・・・・・復讐を他の人にお願いするのは間違いのような気が・・・ねぇ、どう思う、山下くん?」



マイは、コウをすがる様な目で見た。



「・・・・・・・・ごめん、海堂。・・・俺が、何か言えることじゃないよ。」



「えっ?」



何かしらの意見をもらえると思っていたマイは、驚いた表情でコウを見た。

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